Open Network Labを卒業しました! - 福岡の田舎者がオーディエンス賞を受賞しました!
福岡の田舎者がオーディエンス賞を受賞しました!
http://thebridge.jp/2017/10/open-network-lab-15th-demo-day
3ヶ月の事業ブラッシュアップが終わり、Open Network Lab 15期を無事卒業、オーディエンス賞を受賞しました!
3ヶ月の活動を振り返って、自分自身がなにをやってきたかということを書きたいと思います。
Onlabとは?
Open Network Lab(Onlab)というのは、国内、海外からシード期のスタートアップが受けるプログラムで、事業資金、メンタリング、活動場所などの提供を受けることができる。3ヶ月に渡って課題検証からプロダクト開発を進め、最終日に投資家の前でピッチ(Demo Day)をするSeed Accelerator Program。
これまで約80社のスタートアップが卒業していて、FrilやSmartHRなどもOnlab出身だ。
3ヶ月間の最終日には、140名ほどのエンジェル、VCなどの投資家に向けてプログラムの成果を発表するDemo Dayと言う機会がある。
僕はその場で、需要予測のできる在庫管理システム『ロジクラ』を発表した。
僕がOpen Network Lab(Onlab)を知ったのは2年半前の大学生の時。その当時はスタートアップのことなど全く知らなかったが、先輩にOnlabを勧められたことがきっかけで、東京での面接を受けた。
結果はあっけなく落選。
エンジニアじゃないのでプロダクトも作れない、やりたいことも明確に決まっていない。という状況のまま、勢いだけで面接を受けていた。そこで、自分の力のなさを痛感し、落選したことが悔しくて、絶対受かるまで受け続けようと決め、Onlabを受け続けた。
2回目も...落選。
3回目も...落選。
4回目のOnlab15期で、ようやく合格。ここまで約2年。
待ちに待った、Onlabのプログラムはここから始まった。
合格の通知をもらってから3日後には東京にいた。
(それから3ヶ月ずっと帰ってない。突然出てきたので、福岡の人にも全く報告してません笑。帰ったらよろしくお願いします。)
初めの頃は、地元の先輩の家に泊まらせてもらったりして、Onlabに通った。
Onlabでの1ヶ月目は、『課題検証』。
顧客のところへ行き、お金を払ってでも解決したいという本当の課題を探しにいく。東京では、人に対するコネクションはほとんどなく、ヒアリング先を紹介してもらったり、LPを打ったり、テレアポ、飛び込みなど、考えられるものは全てやった。プログラム期間中は50社近くの顧客に会い、ヒアリングをして会社へ持ち帰る、そして課題を深掘っていくプロセスを繰り返していった。ただ、この時点では、まだ「課題」をどう発掘していけばいいのかわかっておらず、ヒアリングする会社が変われば、出てくる課題も変わり、結局どの課題が解決すべきものなのかわからないままだった。
2ヶ月目、『プロトタイプ開発』。
スケジュールでは1ヶ月目で課題を深掘りして、それらのヒアリングを元にプロダクトを作る期間だ。ただ、僕たちはまだ全く課題を把握できていなかった。というより、このスケジュール通りに進んでいったチームって、過去にいるのか?って感じだ。笑
僕たちが受けた15期では、毎週水曜日に#OfficeHourという報告会があり、サービスを提供する顧客の課題についてのヒアリング結果を発表していく。15期では6社のスタートアップが採択されていて、ライバルの進捗が具体的にわかるので、ライバルのスタートアップの進捗を聞いて、かなりの劣等感を感じていた。もうライバル達は、先にプロトタイプを開発していた。課題って一言で言うのは簡単だが、その課題を発掘する方法、「本当の」課題かどうかの見極めなど、多くのことを学び、その言葉の重みを知った。
3ヶ月目、『プレゼンテーション』。
この時期が一番苦しかった。本来は、外部の投資家にプレゼンをするためのスライド作りをするための3ヶ月目だが、完全に課題検証ができたとは言えなかった。
テレアポも2000件以上、飛び込みも200件以上やった。それでも誰も、反応してくれなかった。この1ヶ月間は本当に追い込まれていて、小学校ぶりに、悔しくて、涙がでた。1番になれないなんて、考えたくない。
進まない課題検証...
順調に進んでいるように見えるライバル...
しかし、ちょうどこの時、アドバイザーとしても加わってくださっている先輩起業家に1泊2日の合宿をしてもらって、プロダクトのブラッシュアップをした。というよりも、検証のやり方を学んだ。これがきっかけで、僕たちNew Revo.のチームは変わった。
課題を『原因』→『結果』に分けて検証すること、課題の大きさを、頻度と金額で測ること。そして僕たちが取り組んでいる『物流』という市場のこと。これらを自分たちで検証できる基礎ができていったと思う。
また、Onlabのマーケターの方に密にアドバイスを頂き、とにかく現状を正確に把握することを意識するようにした。現状の顧客の作業を全て文章にし、フローを図解すると、今までヒアリングで聞き逃していたこと、解決すべきポイント、競合との差別化要因などをはっきり認識できるようになった。
今考えると、この3ヶ月目でのチームの成長率は、多分1000%を超えている。笑
結果、Demodayまであと2週間というタイミングで、顧客がサービスに流入してくるようになった。あの時やった、テレアポ、飛び込みも無駄じゃなかったと思った。
以前から公開していた在庫管理のアプリケーションではなく、新しくコンセプトでの在庫管理のアプリケーションを1から作り直した。顧客の心に刺さるのは、課題に対する単純明快な解決方法だということを知った。
肝心のプレゼンに関しては、今までの課題検証の遅れもあり未完成のままだった。最終週には鎌倉での1泊2日のプレゼン合宿もあったが、ライバルと比べ、自分たちのプレゼンテーションが遅れていることに気づき、また悔しさが込み上げてきた。
ただ、そこから200回以上ピッチの練習をし、スライド資料も30回くらい修正した。誰よりも練習したと思うし、僕たちのチームは誰よりも働いた。
そして迎えたDemo Day。
今回の15期のDemo Dayでは、5名の審査員が決める『BEST Team Award』と、会場にいるエンジェル、VCなどの投資家が決める『Audience Award』の2つがあった。僕はその2つともを狙っていた。
前の日からかなりの緊張をしていたが、ステージに立つと、全く緊張しなかった。
練習でイメージした通りの風景だった。そして、プレゼンの結果としては『Audience Award』を獲得することができた。
どちらも狙っていたので、正直悔しかったが、プログラムを支えてくれたOnlabチームのみんなの顔をみて、ただ単純に嬉しかった。2年間、諦めなくてよかったと思う。
少し涙が出そうだったが、ここがスタートラインだと壇上で言ったので、涙をこらえた。(この記事を見たOnlabのスタッフの皆さんは、多分泣いていると思う。笑)
Onlabを卒業したことで、やっとスタート地点に立てたと思う。
この3ヶ月は、知らないことばかりで悔しさを毎日のように感じていたが、
これからサービスを拡大していく自信がある。
これから入るメンバーのマネジメント、資金調達、営業など、どんなに苦しくなっても、チームの力で壁を乗り越えていく。
会社も自分自身もこれから成長していくので、皆さんどうぞよろしくお願いします。
- The Bridgeより
http://thebridge.jp/2017/10/open-network-lab-15th-demo-day
ロジクラは、54兆円に上る中小企業の過剰在庫の問題の解決を支援するプラットフォームだ。企業における発注担当者は、勘や経験で発注を行なっていることが多く、これが過剰在庫を生み出している。ロジクラでは、景気動向、天気、競合情報、破損率などをもとに需要予測を行い、データドリブンな発注環境を提供する。
国内には在庫管理から需要予測までを一気通貫で提供するサービスがまだ存在しておらず、ロジクラはこの点で優位性を誇っている。すでにβ版を11社が導入、当面は国内過剰在庫の30%削減を目標に、規模に応じて年間60万円からの料金で提供する。将来的には、ユーザ同士が過剰在庫/在庫不足を売買できるマーケットプレイス機能を提供したいとしている。
僕も卒業した、Open Network Labが16期のスタートアップを募集しているので、シード期のスタートアップはぜひ。
https://onlab.jp
株式会社 New Revo.
代表取締役
長浜 佑樹
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